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食器の共有は避けるべき?

歯の豆知識
乳幼児期の虫歯予防のため、スプーンやコップなどの食器を親と共有しない、このように取り組む家庭も多いと思います。
以前は、親から子へのう蝕原因菌の感染を予防するために、スプーンやコップなどの食器の共有を避けたほうがよいと考えられていました。
しかし、食器の共有をしないことでう蝕予防できるということの科学的根拠は必ずしも強いものではありません。
2023年8月に日本口腔衛生学会は「親から子への積極的なう蝕原因菌感染を勧めるものではありませんが、
親子のスキンシップを制限したり、手間をかけてまで感染予防を行う必要はありません」と情報発信をしました。その理由として

①親から子へのう蝕原因菌感染の予防に努めていてもいなくても、子どものう蝕発生に差はなかった。

② 親からの口腔細菌感染は、食器を共有する以前の生後4ヵ月には起きている。

③ 親以外からもう蝕原因菌は感染するし、唾液は指についているので、手が触れた物を介して感染が広がっていることもあり、感染予防は難しい。

④ う触原因菌が子どもにうつっても、う蝕を発症させないことはできる。

共に生活したり、一緒に時間を過ごすうえで、家族や友だちからなど、いずれ子供が口腔細菌に感染することは避けられそうにありません。
しかし、感染してもいいのです。う蝕を発症させさえしなければ問題はありません。
甘食制限(食べる時間や量)と正しいブラッシングを組み合わせることで、う蝕予防はできます。
いけないのは
歯ブラシを後ですれば甘いものを好きなだけ食べて良いとか
フッ素を使えば絶対虫歯にならないといった何かをすれば虫歯にならないという考えだと思います。
そういった人たちにとっては
食器を分けるというのも欲しがっていた絶対的な答えだったのかもしれません。

定期的にフッ素を塗ったり、歯医者さんで検診することで丈夫な歯が保てます。
親と子のコミュニケーションを大切に一緒に歯を守っていしましょう!