米沢クローバー歯科クリニック

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~歯科心身症~

歯の豆知識
歯の治療自体に問題はないのに「痛みが取れない」「噛み合わせが合わない」などの経験をしたことある方は少なくはないでしょう。
このように口の中の異常が心因的な問題であることを"歯科心身症"といいます。
原因は不明ですが心と身体が絡み合った複雑な病態には脳が介在してると考えられています。身体の病気であっても心理的、社会的な因子が密接に関わって起こる病態です。
原因がわからずに治療期間が長くかかることが歯科心身症の特徴です。

歯科心身症の症状はさまざまあり主にあげられるのは舌痛症、非定型歯痛、口腔異常感症、咬合異常感などがあります。

半数を占めるのは「舌痛症」です。
舌に異常はないのに舌がピリピリ痺れたり痛みが続く状態です。歯科医院を受診しても特に異常は診られないため改善されない方が多い様です。
何かに集中してる時に痛みを感じないことから心因的な要因が原因である可能性が高いと考えられています。

歯などに異常は診られないのに慢性的に痛みを感じる病態を「非定型歯痛」といいます。
歯に問題がないのに患者さんの訴えに対して治療を行なってしまうと歯を削ったり、神経を抜いたりと悪くない歯の治療をしてしまうことになります。
不安やストレスなどが原因で歯に痛みを感じてしまう心因性からくるものと考えられるため無理に治療をしないのが大切です。

口腔内に異常な感覚を感じる状態を「口腔内異常感症」といい、これも心因的な要因から起こるものです。
口の中のネバつきやザラつき、口腔乾燥、味覚異常などの症状があります。口腔内が乾燥することで唾液の量が減り、
舌の表面に食物が付着しやすくなりネバついたりざらついたりすることがあります。また、加齢や薬の副作用などが大きな要因になる場合があります。
味覚異常は味覚を感じなくなったり苦味を感じたりと味覚に異常を感じる方もいます。
お口の中は敏感でいろんな刺激を感じています。脳機能の何らかの異常が関連していると考えられています。

大きな異常はないものの上下の噛み合わせがおかしく感じてしまうことを「咬合異常感」といいます。
噛み合わせに違和感があり、何度も治療をするが良くならず症状が悪化する場合もあります。
異常感が続き不安が大きくなり噛み合わせに意識をすることで余計に噛み合わせが分からなくなってしまうこともあります。


このように歯科心身症は心因的な要因から起こることが多く、口腔内だけでは解決できない場合があります。
精神科や心療内科を受診することで改善される場合もあるため気になる症状がある方は一度当院に受診しご相談ください。