歯みがきでがん予防
歯の豆知識
みなさんはお口のトラブルを起こさないために、毎日かかさず歯磨きしていることと思います。
しかし歯磨きは、むし歯や歯周病になるだけではありません。
歯磨きの回数と、頭から首にかけて出来る頭頸部がんや食道がんの関係について、研究報告があります。
1日1回歯磨きをする人に比べて、歯磨きをしない人は1.8倍がんになりやすかったのです。
1日2回以上歯磨きをする人はがんを発症するリスクが2割減っていました。
なぜ歯磨きをしないと、がんになりやすくなってしまうのでしょうか。
口の中の衛生状態が悪いと、むし歯菌が粘着性のあるプラーク(歯垢)をつくり、歯周病菌などさまざまな細菌が繁殖しやすい環境になり、口の中が細菌に感染し続けます。
細菌を排除するために、体の免疫が働いて炎症が起きますが、細菌が居座ると炎症が治りません。
近年は、慢性的に炎症が続くと、細胞内の遺伝子を傷つけ、がんになりやすいのではないかと言われています。
口内細菌には、発がん性が指摘されるアセドアルデヒドを作り出すものがあります。
口の中を清潔に保たないと、アセドアルデヒドの影響で、がんのリスクを高めるのではという見方もあります。
最新の研究結果では、歯周病菌などの一部の口内細菌が、食道がんの発症に関わっている可能性があることが分かりました。
がん以外の病気の患者と比べると、食道がん患者の口の中からは、日本の歯周病患者にはあまり見つからない特定の歯周病菌が高い割合で確認されました。
歯磨きをしなかっただけで、大きな病気につながってしまうかと思うと、とてもこわいですね。
口の中の細菌は、がんだけでなく全身のさまざまな病気に悪影響を及ぼすので、口の中は常にきれいにするように心がけましょう。
何歳になっても、いきいきと健康で楽しい毎日を過ごすためにも、私たちがお手伝いできればと考えています。
セルフケアと、プロケアで一緒に健康を保っていきましょう!!