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電動歯ブラシの選び方 3

歯の豆知識

最近、電動歯ブラシの質問が増えています。
「短時間でしっかり磨ける」「歯科医もすすめている」など、さまざまな理由で注目されていますが、
一方で「電池式や充電式など、いっぱいありすぎて結局どれを選べばいいのかわからない…」という声もよく聞きます。
以前の記事でもお伝えしましたが、改めて電動歯ブラシの主な3つの種類と、それぞれの特徴や選び方をお話します。


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<電動歯ブラシの主な3タイプ>


▶ 音波式(ソニックタイプ)

音波式は、毎分約30,000回前後の振動を利用して汚れを落とすタイプのものです。
ブラシの振動だけでなく、水や唾液に振動を伝えることで、歯周ポケットや歯と歯の間の汚れまで、優しく浮かせて落としやすくするのが特徴です。
手磨きで1本の歯を20回こする場合、手用は約5〜10秒、電動は約0.04秒とより短時間で歯垢を落とすことができます。(メーカー、振動数による)
メーカーによって様々な形態の毛先を取り扱っているので、ご自分にあったものを選びましょう。

・ 歯周病予防にも効果的
・歯ぐきが弱い方(歯ぐきが薄い方や過敏な方)にも安心

代表モデル:フィリップス「ソニッケアー」パナソニック「ドルツ」など



▶ 回転式(ロータリータイプ)

回転式は、丸型のブラシが回転して歯の汚れをこすり落とすタイプのものです。
歯の形に沿って1本ずつ丁寧に磨くように沿わせて使うのがポイント。手磨きに近い感覚で使用でき、着色汚れにも強いのが魅力です。
ただし、回転式はこする力が強いので、強く歯面に押しつけ過ぎて歯ぐきが痛まないよう注意しましょう。

・洗浄力が高い
・茶渋・たばこのヤニ対策にも◎

代表モデル:ブラウン「オーラルB」など



▶ 超音波式

超音波式は、1秒間に160万回以上という超高周波の振動で、歯垢(プラーク)を分解するタイプです。
他の電動ブラシよりも振動が静かで磨いた感が少なく、物足りなく感じる人もいるかもしれませんが、
目に見えない振動で細菌の結合を壊すイメージの物です。

・歯や歯ぐきにとてもやさしい
・静音性が高く夜でも使いやすい

代表モデル:エミデント、ヨシダ「メディクリーン」など

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<目的別おすすめタイプ>


・歯や歯ぐきが弱い(歯ぐきが薄くて敏感、根元が下がったり欠けてくぼんでいる) →音波式・超音波式
・着色汚れを落としたい →回転式
・静かな歯ブラシがいい →超音波式
・初めて使うので無難なものを選びたい→ 音波式

※電動歯ブラシはいずれも振動が強いものが多いので、歯面が削れないよう歯磨剤はジェルタイプがおすすめです。


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<選ぶときのチェックポイント>

電動歯ブラシは種類だけでなく、機能やデザインもさまざまです。選ぶときは、以下の点にも注目してみましょう。

・充電式か電池式か
(旅行用なら電池式がコンパクトで便利ですが、電池式は振動が弱いため手用歯ブラシの補助程度に考えましょう。基本は手磨きと同じように動かしてみてください。)
・替えブラシの入手しやすさとコスト
・タイマーや圧力センサーの有無(磨きすぎ防止に◎)
・アプリ連携やスマート機能(よりご自分の状態に合わせて使用できますがコストアップするので必要に応じて)
・本体のサイズ・重さ・デザイン(持ちやすさ)



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電動歯ブラシは、どのタイプでも手磨きより効果的に歯垢を除去できます。
ただし「自分に合ったものを正しく使う」ことが大切です。それぞれに特徴があるため、「自分の口の状態や生活スタイル」に合わせて選びましょう。

毛先の形態も様々なので、磨き残しを防ぐためにも、歯科医院にお持ちいただいてご自分の歯の形に合わせて確認してみてください。
磨き方や持ち方を変えることで、より効果がえられます。

また、電動歯ブラシで全ての歯垢をとりきれるとは限りません。特に歯石は落とせないので定期的な歯科健診も大切です。
ぜひ、ご自分にぴったりの1本を見つけて大切な歯を守りましょう!