高齢期の「むせやすい時」の食事対策
歯の豆知識
食事中に「むせる」のは嚥下障害の症状かもしれません。
放置していると、食欲低下や食事内容の偏りによる「低栄養化」の原因にもなります。
むせやすい人は料理に一工夫して、なんでもよく食べるようにしましょう。
食材の大きさは細かく刻みすぎず、噛める一口大にする!
しっとり・なめらかにまとめましょう!
【むせやすい食べ物とその対策】
●サラサラした物(お茶、味噌汁、ジュースなど)
お味噌汁などの汁物は片栗粉などでとろみ をつけたり、お茶やジュースはゼラチンで 軟らかめに固めたりしましょう。
●バラバラした物(ひき肉、れんこんなど)
マヨネーズやドレッシングなど油脂を利用してつ なぎにしたり、ひき肉はあんかけ風にしたりクリ ームソースなどでバラバラになるのを防ぎましょう。
※とろみをつけすぎるとかえって飲み込みづらく なりますので注意も必要です。
●パサパサした物(パン、イモ類、かたゆで卵など)
イモなど野菜の煮物は、煮汁多めで作り、とろみをつけた煮汁とからませてしっとりさせたり、
パンなどはスープ などにひたすと飲み込みやすくなります。
●水分と固形物が混ざった物
(お茶漬け、煮びたし、水分の多い果物など)
お茶漬けや煮びたしなどは片栗粉で とろみをつけたり、水分の多い果物 はミキサーでペースト状にしましょう。
【むせにくい食事の姿勢】
●背もたれのある イスに深く腰掛 けて、背中は 90度に。
●アゴを軽く 引いて、 やや前かがみで。
【交互嚥下の工夫】
交互嚥下とは、硬さやまとまりやすさの違う色々 な物を食べることで、口の中や喉に食べ物が残ら ないようにすることです。
例えば、ご飯→おかず→味噌汁というようにバラ ンスのとれた順番で食事をすることが大切です。
テーブルと体 の間はこぶし1個分くらい の間隔を空けてください。
両足を床に つけましょう。
嚥下障害は高齢者の死亡原因として多くの 割合を占める誤嚥性肺炎も引き起こします。
唾液腺マッサージや発音訓練・舌の体操など、 お口のトレーニングも取り入れましょう。