米沢クローバー歯科クリニック

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象牙質のお話

歯の豆知識
皆さんこんにちは米沢クローバー歯科クリニック院長の小松です。今回も皆さんに普段の生活でお役に立てるような情報を発信できればと思います。
今回も歯の構造についてのお話で象牙質にスポットを当てていきたいと思います。

象牙質はエナメル質の下にある組織です。健康な歯では見えないですが影ながらエナメル質を支えている重要な組織です。エナメル質よりも柔らかく骨に近い硬さをもっています。

前回のお話でエナメル質は割れやすい弱点があると書きましたが、その弱点を補っているのが象牙質なのです。
硬いエナメル質の下に柔らかい象牙質が支えている事によりエナメル質が割れにくくなっているのです。エナメル質と象牙質の連携プレーでおいしい食事が食べることができるのですね。


そして象牙質は再生します。エナメル質は一度無くなると元には戻りません。しかし象牙質は再生するのです。
どこに再生するかというと象牙質の中には歯髄という歯の神経があるのですが、そのスペースを借りて再生するのです。これを第二象牙質と言ったりします。

しかし象牙質にも弱点はあります。エナメル質を支えるための柔らかい性質、これが虫歯の進行を早める結果になってしまいます。
そして刺激を受けると痛みを感じます。象牙質を伝って歯髄を刺激するからです。虫歯で痛みを感じるのはこの象牙質が刺激されるからです。
そしてエナメル質が削れてこの象牙質が露出すると知覚過敏になります。

知覚過敏とは、歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい飲食物、甘いもの、風にあたった時などに歯に感じる一過性の痛みで、特にむし歯や歯の神経(歯髄)の炎症などの病変がない場合にみられる症状を言います。
原因ですが、歯の最表層にあるエナメル質は削っても痛みを感じることはありません。象牙質はその内層にあり、また根部ではエナメル質がなく全層が象牙質でできています。
象牙質は器具でこすったり、冷たいものや熱いもの等に触れると、その刺激は内部の神経に伝達されて、歯は痛みを感じます。つまり象牙質は痛みを感じる部分です。

通常、象牙質はエナメル質に覆われているので、こうした痛みを感じることはありませんが、極端に冷たいものなどではエナメル質の上からでも温度が内部の象牙質に伝わって、歯が痛みを感じることもあります。
しかし、様々な理由で象牙質が露出すると、刺激が神経に伝達されやすくなり、知覚過敏が生じるようになります。

では次回は象牙質のさらに中にある歯髄のお話です。