災害時も歯と口のケアを
歯の豆知識
大地震や豪雨災害、台風などの自然災害で避難を余儀なくされる危険は誰にでも起こります。
この米沢でも最近では大きな被害はないものの、焦りや不安をもった経験もあるのではないでしょうか。
そんな時のために非常食や懐中電灯、ラジオなどが入った防災グッズを備えている方も多いと思われます。
しかし意外と忘れがちなのが、歯ブラシなどの口腔衛生用品です。
災害時に貴重な水をうがいに使う代わりに、液体歯磨きやデンタルリンスなどもあるといいと思われます。
非常事態なのだから歯磨きくらいしなくたって平気と思われるかもしれませんが、そういった時だからこそ口の中のケアが重要なのです。
肉体的、精神的に大きなストレスを受けた上に、栄養バランスがいい食事を満足に取れない場合も想定され、低栄養や免疫低下などが引き起こされやすいと考えられます。
それに加えて口腔衛生状態が悪化すると、歯周病の急性症状や、口内炎などの口腔粘膜の炎症が起こりやすくなります。
口腔内細菌が増加することでウイルスに感染しやすくなることも知られており、全身的な疾患のリスクも高まることも考えられます。
普段のこの日常でも、体調面が口の中のトラブルを引き起こすことも少なくありません。
高齢で基礎疾患のある方は口腔内の細菌が誤って肺に入ってしまうことで引き起こされる「誤嚥性肺炎」のリスクもあり、生命の危険にさらされる、というのは決してオーバーな表現ではありません。
口腔衛生用品の準備と常日頃の歯磨きで、いざという時に備えましょう。
そして、日頃からのメンテナンスでトラブルを最小限にできるように口腔環境を整えておきましょう。