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癒合歯について

歯の豆知識
今回は歯科検診で見つかることが多い「癒合歯」についてお話しします。
あまり聞き慣れない言葉ですが歯並びに影響したり、むし歯や歯肉炎の原因になりやすい歯なのです。

癒合歯とは?

隣り合う歯が発育の途中で象牙質を含めてくっついたものです。
歯の神経も癒合し、より複雑な形になっている場合もあります。
他にはセメント質のみがくっついている状態の「癒着歯」があります。
ともに原因は不明で歯の発生段階で歯胚(歯や周囲組織の元になる細胞)になんらかの影響があったことが考えられます。


癒合歯の発生場所

乳歯での発生頻度は3~5%で、永久歯では0.1~0.025%と言われています。
その発生のほとんどが前歯で、犬歯より後ろでみられることは稀です。
上下の歯両方にみられ、左右どちらか、または両方でみられることもあります。
一番多くみられるのは下の歯の乳側切歯(2番目の歯)と乳犬歯(3番目の歯)です。
その次は下の歯の乳中切歯(1 番目の歯)と乳側切歯、その次は上の歯の乳中切歯と乳側切歯の順になります。

癒合歯は前歯にできることがほとんどなので親御さんも見つけやすいのが特長です。


癒合歯の注意点

癒合歯は歯がくっついているため、形が複雑です。
溝がありフロスなども通らないため、むし歯になりやすいといえます。
また、癒合歯はその後生えてくる永久歯が欠損することが多くその割合は、
○下の歯の乳側切歯と乳犬歯 → 73.8%
○下の歯の乳中切歯と乳側切歯 → 16.3%
○上の歯の乳中切歯と乳側切歯 → 65.2%

上の歯の乳中切歯と乳側切歯が癒合している場合は欠損していなくてもその後に生える側切歯に何らかの形態異常がみられることがあります。

癒合歯の対処法

癒合歯はむし歯になりやすいため、定期検診に通いしっかり磨けているかを確認することが必要です。
癒合歯はその特性から後続歯が欠損することが多いので、生え変わりの時期を迎えたらレントゲンで確認することもお勧めします。
生え変わりが上手くいかず、歯列への影響などから抜歯や矯正治療が必要になる場合もあります。

歯科検診の用紙がきた!あやしいかな?
と思ったら一度ご相談ください。