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口と腸はひとつながり

歯の豆知識
口と腸はひとつながり?

11月に入り、ぐっと冷え込む日が増えてきました。
乾燥もしやすいこの時期、風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなどの感染症が流行します。
「腸活」という言葉も耳にすることが増えました。
免疫力を高めて感染症対策を!と思う方も多いのではないでしょうか。

まず「腸活」とは、腸内の環境を整え、腸のはたらきを活発化することで、からだ全体のコンディションを上げる健康法のことを指します。

そんな「腸活」に重要な腸内細菌は、食べ物を消化し、栄養を抽出し、ビタミンを合成し、侵入細菌を食い止め、免疫の指導をすることもわかっています。
私たちヒトは、腸を元気にすることで、健康を維持しているわけです。

その何百種類もあるという腸内細菌はどこからやって来るのでしょうか。

そう、お口からです。

お口の中と腸管はつながっていますので、口腔細菌のバランスが腸にとっても重要になるのです。

お口の中にも腸管にも常在菌がいますが、外から入ってくる細菌もいます。
口腔細菌は腸にも届き、なかでも歯周病細菌として有名なポルフィロモナス・ジンジバリスは腸内環境に影響し、腸内細菌のバランスを崩す事が分かっています。
さらに、関節リウマチや認知症の病態を悪化させるとも言われています。

つまり、お口の中が不潔な状態だと腸内の細菌を乱すことになり、免疫力も下がり、病気に罹りやすくなるということです。

感染症を阻止する抗体の一種である、IgA(免疫グロブリンA)は唾液に豊富に含まれていて、体の外から入ってくるウイルスなどを攻撃し、体に入る前の門番のような役割を果たしています。

そんな唾液のエース的な存在のIgAは、腸管からの刺激を受けて量が増えます。

また、そのIgAを保つには腸管の健康が必須であることもわかっています。

「腸管免疫が高まると唾液中のIgAが増える」のです。

お口の中の健康が、腸管の健康、そして全身の健康につながると言えます。

IgAを多く含む唾液ですが、唾液の防御力はお口の中が不潔だと低下してしまいます。

毎日のブラッシングで唾液の防御力を上げながら歯周病やむし歯を予防し、さらには「腸活」として感染症対策を行なっていきましょう。