「口腔乾燥症を改善する食べ物、飲み物について」



　皆さんこんにちは。今回は口腔乾燥症の改善のための対応についてお話させていただきます。



　口腔乾燥症は高齢者に多く見られる症状ですが、その原因のほとんどが老化というわけではありません。



　口腔乾燥症の原因のひとつとして服用薬剤による作用によるもの、義歯不適合や、あまり咀嚼しない等の口腔機能の低下によるものがあります。さらに、水分摂取過剰でむくみがある場合も、口腔乾燥がみられるようになります。



　口腔乾燥症を改善するには、原因薬剤がある場合は、減量や中止が理想ですが、疾患によっては減量できない場合もあり、その場合には漢方薬による治療もお勧めされています。また、歯ブラシやマッサージなど適切な口腔への刺激も唾液分泌の改善に繋がるといわれています。



　水分摂取過剰で口腔乾燥が起こる場合は、適切な量を摂取することが大切です。健康な成人では、１日の水分摂取量は２Ｌといわれていますが、これは食事から摂取する約１Ｌの水分量も含んでいますので、水分だけでは約１Ｌが適量になります。



　口腔乾燥の改善につながる飲み物として、唾液分泌を促すグルタミン酸が含まれている昆布茶はお勧めです。またむくみが関連した口腔乾燥では、スイカ、メロン、きゅうりなどのウリ科の食べ物やハト麦茶なども有用です。他にもじゃがいも、白菜、豆腐、りんごや梨、ごま、あずきなども効果的とされています。



　高齢者の口腔乾燥は、全身状態にも影響が大きいので、これらをうまく取り入れてみてはいかがでしょう。